資格確認書とは？なぜ必要になったのか
2025年12月2日をもって、従来の紙の健康保険証は原則廃止され、医療機関等での資格確認は「マイナ保険証」（マイナンバーカード）が基本となります。
この移行期間において、マイナ保険証を持っていない、あるいは利用登録をしていない方が、引き続き保険診療を受けられるよう、経過措置として発行されるのが「資格確認書」です。
これは、従来の保険証の代わりに、あなたが公的な医療保険に加入していることを証明する重要な書類となります。
資格確認書はいつ届く？交付の時期と仕組み
資格確認書は、あなたが加入している健康保険の保険者（協会けんぽ、各健康保険組合、市区町村など）から交付されます。
重要な点として、資格確認書は原則として申請不要で、自動的に送付される仕組みになっています。
1. 交付が始まる時期
資格確認書は、従来の紙の保険証の有効期限である2025年12月1日に向けて、それよりも前の適切な時期から順次、被保険者に対して送付される予定です。
具体的な送付時期は、加入している保険者によって異なりますが、制度廃止に間に合うように準備が進められています。
2. 資格確認書の有効期間
交付される資格確認書の有効期間は、最長で1年間と定められています。有効期間が過ぎた後もマイナ保険証の利用登録をしていない場合は、再度自動的に新しい資格確認書が交付されます。
届かない、または紛失した時の対処法
送付予定時期を過ぎても資格確認書が届かない場合や、紛失してしまった場合は、医療を受ける上で困らないよう、速やかに以下の対処法をとりましょう。
対処法1：加入している「保険者」に確認する
まず、ご自身が加入している健康保険の保険者（健康保険証に記載されている名称と連絡先）に直接連絡し、交付状況を確認してください。
- 企業にお勤めの方：会社の人事・総務担当窓口
- 国民健康保険の方：お住まいの市区町村の窓口
- 協会けんぽ、組合健保の方：それぞれの事務局
送付漏れや、住所変更の手続きが未完了であるなどの原因が判明することがあります。
対処法2：すぐに医療を受けたい場合
資格確認書が手元にない状態で急に医療機関を受診する必要が生じた場合は、窓口で事情を説明し、「保険資格情報」を伝えることで対応してもらえる可能性があります。
- 全額自己負担（10割負担）を一時的に行う：この場合、後日保険者へ療養費の申請を行うことで、自己負担分（通常3割）を除いた残りの費用が払い戻されます。
- 資格確認を急ぐための証明を発行してもらう：保険者によっては、暫定的な受診用の証明書を発行してくれる場合があります。
対処法3：マイナ保険証への切り替えも検討する
資格確認書の交付を待つ手続きの手間や、有効期間が短いことを考慮すると、この機会にマイナンバーカードを取得し、マイナ保険証として利用登録を済ませるのが最も確実で便利な方法です。
マイナ保険証にすれば、資格確認書の有効期限を気にする必要がなく、高額療養費の限度額適用手続きが不要になるなど、多くのメリットを享受できます。
移行期を乗り切るためのまとめ
紙の保険証廃止後も、医療を受ける権利は保証されています。焦らず、ご自身の状況に合わせて以下のいずれかの準備を進めてください。
- マイナ保険証の利用登録を済ませる（推奨）
- 資格確認書が届くのを確認する
- 万が一届かなければ、すぐに保険者に連絡する
コメント