確定申告と聞くと、「面倒くさい」「時間がかかる」といったネガティブなイメージを持つ人は少なくありません。しかし、マイナンバーカードとe-Tax(電子申告)を利用すれば、その手続きは劇的にスムーズになり、メリットも数多くあります。
この記事では、マイナンバーカードを使ったe-Taxの具体的なやり方と、見逃せないメリットを徹底的に解説します。この記事を読んで、今年の確定申告の負担を大きく減らしましょう。
1. e-Tax利用の「壁」がなくなる!マイナンバーカード利用の大きなメリット
なぜ今、マイナンバーカードを使ったe-Taxが推奨されているのでしょうか。それは、従来の確定申告の課題を解決し、利用者に大きな利便性をもたらすからです。
1-1. 税金が早く戻る(還付がスピーディーに)
e-Taxで申告する最大のメリットの一つは、還付金が早く受け取れることです。書面で提出する場合に比べて、e-Taxはデータの処理が速いため、通常、3週間程度で還付されます(書面申告では1ヶ月以上かかることもあります)。お金が早く手元に戻ってくる安心感は、大きな魅力です。
1-2. 24時間いつでも、どこでも申告可能
税務署の開庁時間に縛られることなく、自宅から24時間いつでも申告手続きができます。確定申告の期間中、税務署や会場に足を運ぶ必要がなく、ご自身の都合の良いタイミングで作業を完結できます。忙しい方や、遠方に住んでいる方にとっては特に強力なメリットです。
1-3. 添付書類の提出を省略できる
生命保険料控除証明書や医療費通知など、一部の添付書類について、e-Taxのデータ送信時に内容を入力することで、提出を省略できます。大量の紙の書類を整理し、郵送する手間がなくなるため、精神的な負担が軽減されます。
1-4. 控除額の自動計算やミスの防止
e-Taxのシステムは、入力された情報に基づいて税額や控除額を自動で計算してくれます。計算ミスや入力漏れがあれば警告が出るため、誤った申告をして後で税務署から問い合わせが来るリスクを大幅に減らせます。
2. マイナンバーカードを使ったe-Taxの具体的なやり方
マイナンバーカードをe-Taxで利用するには、「マイナポータル連携」と「公的個人認証サービス」の2つの仕組みを使います。ここでは、最も一般的な「マイナポータル連携」を利用した申告方法を解説します。
2-1. 申告に必要なもの
マイナンバーカードを使ったe-Taxには、以下の3点が必要です。
- マイナンバーカード本体
- 署名用電子証明書のパスワード(6~16桁の英数字。申告書を送信する際に使います)
- スマートフォン(マイナンバーカード読み取り対応機種)またはICカードリーダライタ
2-2. 申告手順(スマホ利用の場合)
ここでは、国税庁が提供する「確定申告書等作成コーナー」を利用する手順を簡潔にまとめます。
- 国税庁「確定申告書等作成コーナー」へアクセス
- 「作成開始」ボタンを選択し、申告内容に応じた項目(所得税など)を選ぶ
- 提出方法で「マイナンバーカードとスマホで提出」を選ぶ
- 画面の指示に従い、利用者識別番号(お持ちでない場合はその場で発行されます)を取得する
- 申告内容の入力
収入や控除に関する情報を入力します。この際、「マイナポータル連携」を利用すれば、源泉徴収票や控除証明書の情報が自動で取得・反映され、入力の手間が大幅に省けます。 - マイナンバーカードの読み取りと送信
入力が完了したら、スマートフォンのアプリを起動し、マイナンバーカードを読み取ります。求められたら署名用電子証明書のパスワードを入力します。 - データの送信
すべて確認後、申告データを送信すれば手続き完了です。
【注意点】 ICカードリーダライタを利用する場合は、事前にパソコンに専用ソフトをインストールし、接続設定を済ませておく必要があります。
3. e-Taxをさらに便利にする「マイナポータル連携」
確定申告の準備で最も手間がかかるのが、様々な控除証明書(生命保険料、地震保険料など)や源泉徴収票を集めて、金額を入力する作業です。
「マイナポータル連携」を利用すると、これらの証明書情報がマイナポータル経由で自動的に取得され、確定申告書等作成コーナーに反映されます。
- 自動で取得・反映される主な情報:
- 生命保険料控除証明書
- 地震保険料控除証明書
- 特定口座年間取引報告書(証券会社)
- 公的年金等の源泉徴収票
- 医療費通知情報(※ただし、医療費控除を受けるには条件があります)
この機能により、入力ミスが減るだけでなく、確定申告の準備時間が大幅に短縮され、「もう書類を探し回る必要はない」という解放感を得られます。
まとめ:マイナンバーカードで確定申告を快適に
マイナンバーカードを利用したe-Taxは、還付金の早期受取、24時間申告可能、添付書類の省略といった、確定申告の負担を減らすための強力なツールです。
特に「マイナポータル連携」を使えば、控除証明書を自動で取り込むことができ、面倒な入力作業から解放されます。
今年の確定申告は、ぜひマイナンバーカードを使ってe-Taxに挑戦し、その快適さを体験してみてください。
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