パソコンの動作が遅くなってきたと感じたとき、多くの人は「そろそろ寿命かもしれない」と考えがちです。しかし、実際の原因はハードウェアの老朽化ではなく、日々使わないアプリケーションが積み重なっていくことにあります。初期設定のまま放置されたソフトや、過去に一度だけ使ってそのまま残っているツール、さらにメーカー製パソコンに最初から入っている試用版アプリなどがバックグラウンドで負荷をかけ続けることで、PCの動きは確実に重くなってしまいます。
特に2025年のWindows 10/11では、アプリの自動更新やバックグラウンド実行が以前よりも細かく管理されているものの、初期状態では多くのアプリが「バックグラウンド動作を許可」されているため、ユーザーが意識して整理しない限り負荷は増え続けます。つまり、不要なアプリを見つけてアンインストールすることが、今のPC環境において最も手早く、そして効果的な高速化方法なのです。
なぜ不要アプリが動作に影響するのか(2025年版の最新事情)
パソコンにインストールされているアプリは、起動していないように見えても裏側で動き続けていることがあります。特に次の負荷が蓄積すると、PCはストレスを感じたように重くなります。
- メモリを常に占有する
- 自動更新の実行
- バックグラウンドプロセスが常駐
- スタートアップ登録による起動遅延
- ストレージ残容量の圧迫
2025年現在、Windows 11ではアプリのバックグラウンド実行許可が細かく管理できるようになりましたが、初期設定では多くのアプリが「バックグラウンド可」の状態になっています。
つまり、ユーザーが意識して管理しないと、どんどん重くなる仕組みになっているのです。
不要アプリの具体例(当てはまったら即削除OK)
次のようなソフトがPCに残っていたら、基本的にアンインストールしても問題ありません。
- 3年以上使っていないアプリ
- 無料体験版(期限切れのもの)
- 重複用途のアプリ(例:クリーナー系が3つなど)
- 広告や通知が多すぎるアプリ
- PC購入時に入っていたメーカー製の試用版
- 同じゲームランチャーが複数ある場合(例:古いバージョン)
- スマホ連携アプリの残骸
- インストールだけして使っていない画像編集・動画編集ソフト
さらに気づきにくいのが、「プリインストールされたユーティリティ」です。
メーカーによっては、最初から10種類以上のツールが入っていることもありますが、ほとんどは削除可能です。
逆に削除すると危険なアプリの例
誤って削除すると、PCが不安定になったり、正常に動かないことがあります。次のアプリは慎重に扱ってください。
- Windows標準アプリ(フォト、メモ帳など)
- デバイスドライバー関連(Intel、Realtek、NVIDIAなど)
- セキュリティソフト
- Microsoft Visual C++ 再頒布パッケージ
- .NET Framework
- Officeライセンス管理ソフト
- プリンタ・スキャナの本体ドライバー
これらはPCの基盤なので、消してしまうとトラブルの原因になります。
Windows 10/11で安全にアンインストールする手順(初心者向け)
アプリ削除は「設定」から行うのが最も安全です。
- 設定を開く
- アプリ → インストール済みアプリ
- 並べ替えで「サイズ順」「インストール日順」を選ぶ
- 不要なアプリを選んでアンインストール
- 再起動して問題がないか確認
ポイントは、”インストール日順”にすると昔入れた不要アプリが一気に見つかることです。
スタートアップアプリの停止で体感速度が劇的に向上
アンインストールしなくても、スタートアップ設定を見直すだけでPCは軽くなります。
- タスクマネージャーを開く
- スタートアップタブを選択
- 「影響:高」になっている不要アプリを無効化
これにより、起動時の読み込みが大幅に減り、Windowsの立ち上がりが早くなります。
アンインストール後に必ず行うべき仕上げ作業
アプリを削除しただけでは「残りカス」が残る場合があります。仕上げとして次の作業が有効です。
- 一時ファイルを削除(Windows標準のストレージセンサーが便利)
- ディスククリーンアップ
- レジストリの残骸整理(操作が不安な場合はツール使用推奨)
- ブラウザキャッシュの整理
- Windows Updateを実行
- 再起動して動作確認
特にレジストリの残骸は手動編集すると危険なので、ツールでの削除が安全です。
2025年におすすめのアンインストール支援ツール
標準のアンインストーラーよりも深く削除できるため、不要ファイルが残りにくくなります。
- IObit Uninstaller
- Revo Uninstaller
- Geek Uninstaller
特にRevoは「残った関連ファイルをスキャン → 自動削除」まででき、初心者でも扱いやすい点が魅力です。

PCを軽く保つための習慣術(2025年の推奨)
- 3ヶ月に1度、インストール済みアプリをチェック
- スタートアップを定期的に見直す
- 使い終わったアプリはすぐに削除
- 常駐アプリは最小限にする
- ストレージの空き容量は常に20%以上をキープ
これを守るだけで、PCの寿命は確実に伸び、動作の快適性が維持できます。
まとめ:不要アプリを整理してPC本来の性能を取り戻そう
パソコンが重いと、作業効率が下がり、ストレスも増えます。しかし、不要なアプリを適切にアンインストールするだけで、動作は驚くほど改善します。
- バックグラウンド負荷が減る
- メモリの使用量が減る
- ストレージ容量に余裕が出る
- 起動時間が短くなる
- 全体的なレスポンスが向上する
「PC買い替えかも…」と思う前に、まずはアプリ整理を試してみましょう。


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