「基礎控除(きそこうじょ)」という言葉、ニュースや給与明細で目にしたことはありませんか? 実は2026年(令和8年)から、この基礎控除が大幅に引き上げられ、私たちの手取り額に大きなプラスの影響が出ようとしています。
「そもそも基礎控除って何?」「自分にはどんなメリットがあるの?」という疑問を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
1. 基礎控除は「生きるために必要な非課税枠」
基礎控除を一言でいうと、「誰でも、無条件で収入から差し引ける金額」のことです。
「人間が生きていくために最低限必要なお金には、税金をかけないようにしよう」という優しい考え方(最低生活費非課税の原則)に基づいています。
- 仕組み: 1年間の収入から、この「基礎控除」を引いた残りの金額に対して税金がかかります。
- メリット: 控除額が大きければ大きいほど、税金の対象となる金額が減るため、結果として払う税金が安くなります。
2. 2026年の注目点:年収の壁が「103万円」から「178万円」へ
2026年(令和8年)の最も大きなニュースは、所得税がかかり始める年収のラインが178万円まで引き上げられたことです。
これまで「103万円の壁」を意識して働く時間を抑えていた方も多いと思いますが、そのルールが大きく変わりました。
なぜ178万円になったのか?
その根拠は、近年の物価高です。30年前と比べて最低賃金が約1.7倍に上がっている実態に合わせて、税金の計算ルールもアップデートされました。
- 基礎控除の拡大: 誰でも受けられる控除額が、これまでの48万円から、特例を含めて最大104万円(※年収665万円以下の場合)へと大幅に増えました。
- 給与所得控除との組み合わせ: 会社員やパートの方が受けられる「給与所得控除」と合わせることで、年収178万円までは所得税が0円になります。
3. 基礎控除が変わると、私たちの生活はどうなる?
この改正によって、多くの方に以下のようなメリットが生まれます。
- 手取りが増える: 同じ給料でも、税金の対象となる「課税所得」が減るため、毎月の給与から引かれる所得税が少なくなります。
- 働き方の制限がゆるくなる: パートやアルバイトの方が「103万円を超えないように」とシフトを調整する必要がなくなります。178万円までなら、所得税を気にせずしっかり働くことができます。
- 扶養家族も安心: お子さんや配偶者がアルバイトをしている場合、その年収が178万円以内であれば、世帯主の税金が高くなる(扶養から外れる)心配も少なくなります。
4. 基礎控除を受けるための手続きは?
「何か申請が必要なの?」と不安になるかもしれませんが、安心してください。
- 会社員の方: 年末調整の際に会社が自動的に計算してくれます。
- 個人事業主の方: 確定申告(2月〜3月)の際に、申告書に記入するだけで適用されます。
特別な書類を用意しなくても、条件を満たすすべての人が受けられるのが基礎控除のいいところです。
まとめ
基礎控除は、「誰でも受けられる、税金を安くするための基本のルール」です。 2026年は物価高に対応した「178万円の壁」への引き上げにより、多くの方の手元に残るお金が増えることになります。
この新しいルールを知っておくことで、これからの働き方や家計の計画をより前向きに立てられるようになるはずです。


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