「マイナ保険証が使えない！」焦る前に知りたい原因と対処法【医療機関で困らないために】

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2025.05.272025.12.02

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マイナンバーカードを健康保険証として利用登録した「マイナ保険証」。これからの医療の中心となる便利なツールですが、いざ医療機関で提示した時に「使えない」と言われたら、心臓がドキッとしてしまうのは当然です。突然のことで戸惑い、不安にかられてしまうかもしれませんが、落ち着いて対処すれば問題ありません。

この記事では、あなたが医療機関の窓口で不安に陥ることがないよう、マイナ保険証が使えない具体的な原因と対処法を分かりやすく解説します。事前に知っておけば、いざという時も冷静に対応し、安心して受診できます。

マイナ保険証を使うことの「本当の」メリット

マイナ保険証には、従来の保険証にはない、あなたの医療体験を向上させる大きなメリットがあります。

質の高い医療の実現： 過去の薬剤情報や特定健診情報を医師や薬剤師と迅速に共有できます。これにより、薬の重複や飲み合わせによる副作用（禁忌）を防ぎ、より適切で安全な治療を受けられるようになります。
手続きの圧倒的な簡略化： 高額療養費制度における限度額適用認定証が不要になり、窓口での手続きの手間が省けます。一時的に高額な医療費を支払う経済的な負担も軽減されます。
保険証の切り替えを意識しなくて済む： 転職や引っ越しで加入している健康保険が変わっても、新しい保険証の到着を待つ必要がありません。自動で資格情報が更新され、すぐに利用できます。

使えない原因は、ご自身のカードや情報、あるいは医療機関側のシステムのどこかにあります。まずは、以下のいずれかに当てはまらないか確認してみましょう。

マイナンバーカード本体とは別に、マイナ保険証としてオンライン資格確認を行うには、カードに搭載されている電子証明書が有効であることが必須です。この証明書の有効期限は、カード本体の有効期限よりも早く切れることが多いため、注意が必要です。

転職や退職、引っ越しなどで加入している健康保険が変わった場合、新しい健康保険組合への加入手続きが必要です。この手続きが完了していても、情報が国のシステムに反映されるまでに数日～数週間かかる場合があり、その間は利用できません。

考えられる状況: カードリーダーでは読み取れるものの、「資格情報が確認できません」などのエラーが出る。
確実な対処法: 新しい健康保険への加入手続きが済んでいるか確認しましょう。情報反映待ちの期間は、後述する「資格確認書」や従来の保険証（2026年3月末まで）を提示して受診してください。

マイナンバーカードを持っていても、健康保険証としての利用登録を済ませていないと、マイナ保険証としては使えません。

考えられる状況: マイナンバーカードを読み取っても「未登録」と表示される。
確実な対処法: マイナポータル、セブン銀行ATM、または対応している医療機関の顔認証付きカードリーダーなどで、その場ですぐに利用登録を行いましょう。

ご自身のカードや情報に問題がない場合、医療機関側のシステムに一時的な不具合があったり、オンライン資格確認の設備が故障している可能性も考えられます。

従来の健康保険証は原則として有効期限を終えていますが、医療が受けられないわけではありません。以下の方法で、安心して診察を受けられます。

従来の健康保険証を提示する（2026年3月末までの特例措置）
- 従来の紙の保険証は、原則の有効期限は過ぎていますが、2026年3月31日までは、特例措置により継続して利用が可能です。手元にある場合は、念のため持参しましょう。
「資格確認書」を提示する（これからの標準）
- マイナ保険証の利用登録をしていない方、またはマイナ保険証を保有していない方には、加入している保険者から申請なしで「資格確認書」が交付されます。 これを保険証の代わりとして医療機関に提示できます。
いったん全額自己負担で支払い、「療養費払い」で返金手続きを行う
- 上記のような代替手段が手元にない場合でも、医療機関は診察を受け付けます。その際、医療費の全額（10割）を一旦支払います。
- 後日、加入している健康保険組合や市区町村の窓口で申請すれば、保険適用分の医療費（通常7割など）が返金されます。この手続きのために、医療機関で領収書と診療報酬明細書（レセプト）の写しを受け取り、必ず保管しておきましょう。