はじめに
インターネット上の膨大な情報の中で、最新のコンテンツをいかに速やかにユーザーに届けるかは、SEO対策において非常に重要です。そこで注目されるのが【IndexNow】という仕組みです。
IndexNowは、Webサイトの新規作成、更新、削除時に、そのURL情報を対応する検索エンジン(主にBingやYandex)に即座に通知するプロトコルです。
これにより、通常のクロールを待たずに最新情報がインデックスされ、検索結果への反映が早まります。
1. IndexNowとは?
IndexNowは、MicrosoftやYandexが共同で推進しているオープンなインデックス通知プロトコルです。
- 目的:Webサイトの変更(新規・更新・削除)を検索エンジンに即時通知し、最新情報のインデックス登録を促進する
- メリット:クロール待ちの時間を大幅に短縮でき、SEO効果が向上するほか、サーバーへの負荷も軽減されます。これにより、特に更新頻度の高いサイトや、速報性が求められるコンテンツにとって大きなメリットとなります。
2. 利用方法
1. WordPressの場合
WordPressユーザーであれば、手軽にIndexNowを導入できます。
- プラグインのインストールと有効化
- WordPress管理画面の「プラグイン」→「新規追加」で「IndexNow Plugin」を検索します。
- 「今すぐインストール」をクリックし、インストール完了後に「有効化」を実施してください。
- 初期設定
- 有効化後、管理画面の「設定」→「IndexNow」をクリックします。
- 「Let’s Get Started!」ボタンを押すと、記事投稿や更新時に自動でURLが送信されるようになります。(「Automate URL submission」が「Enabled」となっていれば、設定は完了です。)
- 手動でのURL送信
- 「公開したばかりの記事をいますぐ検索エンジンに伝えたい!」といった場合など、必要に応じ、管理画面の「Submit URL」欄から個別ページのURLを手動で送信することも可能です。
2. WordPress以外のWebサイトの場合
WordPress以外のサイトでも、以下の方法でIndexNowを活用できます。
- APIリクエストによる通知
- サーバー側で、以下のようなHTTPリクエストを発行します。
- 複数のURLを一度に送信したい場合は、JSON形式でPOSTリクエストを送ることもできます。
GET https://www.bing.com/indexnow?url=https://www.example.com/page.html&key=あなたのAPIキー
- 所有権の確認
- 発行したAPIキーと同じ名前(例:
your-api-key.txt
)のテキストファイルをWebサイトのルートディレクトリに配置してください。これにより、検索エンジン側でサイトの所有権が確認され、通知が安全に受け入れられます。
- 発行したAPIキーと同じ名前(例:
3. Bing Webmaster Toolsとの連携
IndexNowで送信した通知の結果は、Bing Webmaster Toolsで詳細に確認できます。
- 確認方法:Bing Webmaster Toolsの「IndexNow」メニューにアクセスすると、直近48時間以内の成功/失敗した送信件数や送信URLの一覧が表示されます。
- メリット:サイト全体のインデックス状況を把握し、もし通知がうまくいっていないページがあれば、速やかに原因を特定し、対策を講じることができます。これにより、よりきめ細やかなSEO戦略が可能になります。
4. 利用上のポイントと注意事項
- 送信頻度
更新頻度が高いサイトでは、すべての更新を通知するのではなく、特に重要な更新や新規コンテンツのURLに絞って送信することで、無駄なリクエストを防止し、サーバーへの負担をさらに軽減できます。 - Googleとの違いと今後の展望
現時点でGoogleは公式にIndexNowを採用していませんが、Google Search Consoleを利用してインデックスのリクエストを行うことは可能です。しかし、SEOの世界では、常に新しい技術が注目されます。GoogleがIndexNowのような即時通知プロトコルにどのように対応していくか、あるいは独自の類似技術を導入するかは、今後のSEOトレンドを大きく左右する重要なポイントとなるでしょう。最新情報を常にキャッチアップし、柔軟に対応していくことが肝心です。 - 運用の最適化
WordPressプラグインのような自動送信設定と、新しく公開した記事をすぐにインデックスさせたい場合の手動送信のバランスを見極め、あなたのサイトの特性に合わせた最適な運用方法を見つけることが、IndexNowを最大限に活用する鍵です。
5. IndexNow WordPressプラグインでURL送信エラーが出た時の対処法 🚨
WordPressプラグインを使っていても、稀にURL送信エラーが発生することがあります。そんな時に役立つ対処法をご紹介します。
5.1. まずはプラグインの再インストールを試す
もしIndexNowプラグインでのURL送信エラーに遭遇したら、プラグインの再インストールが非常に効果的な解決策となることが多いです。
- WordPress管理画面の「プラグイン」→「インストール済みプラグイン」へ移動します。
- 「IndexNow Plugin」を見つけ、「停止」をクリックします。
- 停止後、「削除」をクリックします。
- 再度「新規追加」から「IndexNow Plugin」を検索し、「今すぐインストール」→「有効化」を行います。
- プラグインの初期設定(APIキーの生成と有効化)を再度行ってください。これにより、設定ファイルやキャッシュがリセットされ、問題が解決する場合があります。
5.2. その他の確認ポイント
再インストールで解決しない場合や、より詳細な原因を特定したい場合は、以下の点も確認してみましょう。
- エラーメッセージの確認: どんなエラーメッセージが表示されているか確認してください。メッセージに解決のヒントがある場合があります。
- APIキーとファイルの確認:
- WordPress管理画面の「設定」→「IndexNow」で、APIキーが正しく表示されているか確認します。
- 生成されたAPIキーと同じ名前の
.txt
ファイルが、あなたのサイトのルートディレクトリ(例:public_html
)に正しくアップロードされているか、FTPクライアントやレンタルサーバーのファイルマネージャーで確認します。ファイル名が間違っていないかも重要です。
- WordPressとプラグインの更新: WordPress本体、そしてインストールしているすべてのプラグインが最新バージョンに更新されているか確認しましょう。古いバージョンでは、既知のバグが原因でエラーが発生することもあります。
- 他のプラグインとの競合: 一時的にIndexNowプラグイン以外のすべてのプラグインを停止し、IndexNowが正しく機能するか確認してみてください。これでエラーが解消される場合、他のプラグインとの競合が考えられます。一つずつプラグインを有効化し、原因となっているプラグインを特定しましょう。
- サーバー環境の確認:
- サーバー側のファイアウォールやIP制限が、IndexNowのAPIへの通信をブロックしていないか、レンタルサーバーのサポートに問い合わせて確認することも有効です。
- 使用しているPHPのバージョンが、IndexNowプラグインの推奨要件を満たしているかも確認ポイントです。
まとめ
IndexNowを活用することで、サイトの更新情報を迅速に検索エンジンへ通知でき、通常のクローリング待ちよりも早くインデックス登録が促進されます。
特にWordPressユーザーは専用プラグインを利用することで、簡単かつ自動的にSEO対策が実現できるため、今後のSEO施策として取り入れる価値が大いにあります。
最新情報の速やかな反映と、効率的なクローリング管理を実現するため、ぜひIndexNowの導入を検討してみてください。
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