手紙を書くときに一番悩むのが、冒頭の「時候の挨拶」ではないでしょうか。
「今はどの言葉を使えばいいの?」「ビジネスでも使っていいの?」と迷うことも多いですが、基本のルールさえ押さえておけば、相手に丁寧で知的な印象を与えることができます。
大人のたしなみとして知っておきたい、時候の挨拶の基本を分かりやすく解説します。
1. 時候の挨拶とは?
時候の挨拶は、手紙の冒頭で「季節感」や「相手の体調を気遣う気持ち」を伝えるための言葉です。
日本の四季を大切にする文化から生まれた礼儀作法の一つで、主に以下の2つのスタイルがあります。
- 漢語調(かんごちょう)
「新春の候」「陽春のみぎり」など。短く、少しかしこまったビジネスや公式な手紙に適しています。 - 口語調(こうごちょう)
「暦の上では春とはいえ、まだ寒い日が続きますが」など。柔らかい印象で、親しい人への手紙や案内状に適しています。
2. 失敗しないための「月」の選び方
時候の挨拶で最も注意したいのが、「カレンダーの日付」よりも「二十四節気(季節の節目)」を基準にするという点です。
例えば、2月4日ごろの「立春」を過ぎれば、たとえ雪が降っていても暦の上では「春」となります。
- 上旬・中旬・下旬で使い分ける
同じ月でも、上旬と下旬では季節が大きく変わります。その時の気温や、外の景色に合った言葉を選ぶのがマナーです。
3. 【例文】よく使う季節の挨拶
代表的なものをいくつか覚えておくと、いざという時にスムーズに書けます。
- 4月(春): 「陽春の候」「桜の便りが届く季節となりました」
- 8月(夏): 「晩夏の候」「立秋とは名ばかりの暑さが続いております」
- 10月(秋): 「秋涼の候」「秋も深まり、朝晩は冷え込むようになりました」
- 1月(冬): 「初春の候」「寒冷の折、いかがお過ごしでしょうか」
4. 最後に忘れてはいけない「相手への気遣い」
時候の挨拶は、季節を伝えるだけではありません。その後に続く「皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます」といった、相手の安否を尋ねる言葉とセットにするのが基本のルールです。
難しい言葉を使おうとするよりも、その時の季節を楽しみ、相手を思いやる気持ちを言葉にすることが、最も大切な「礼儀」と言えるでしょう。
記事のまとめ
- 漢語調はビジネス、口語調は親しい相手に。
- カレンダーの日付だけでなく、実際の季節感に合わせて選ぶ。
- 最後は必ず相手の健康を気遣う言葉で結ぶ。


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