PayPal(ペイパル)を利用する際、「個人アカウント(パーソナルアカウント)」と「ビジネスアカウント」のどちらを選べばよいか迷う方は少なくありません。
PayPalでは個人アカウントでも支払いを受け取れます。ただし、商品やサービスの販売代金など、商用目的で利用することはできません。
個人アカウントとビジネスアカウントの大きな違いは、「受け取れるかどうか」ではなく、「商用目的で利用できるかどうか」です。
この記事では、最新の利用規約に基づき、個人アカウントとビジネスアカウントの違い、商用利用のルール、手数料、そしてアカウントの変更方法まで分かりやすく解説します。
1. PayPalの個人・ビジネスアカウントは何が違う?
PayPalのアカウントを選ぶ上で、最も重要なポイントは「商用利用するかどうか」です。
PayPalの規約では、パーソナルアカウントは「商用目的では使用できない」と定められています。
- パーソナル(個人)アカウント:お買い物、家族や友人との個人間送金・受取、非ビジネス目的での支払い受け取りなどに利用できます。
- ビジネスアカウント:商品やサービスの販売代金など、商用目的での支払い受け取りが可能です。
※PayPalにはパーソナル、プレミア、ビジネスなどの区分がありますが、副業・ネットショップ・フリーランスなどで商品やサービスの代金を受け取る場合は、ビジネスアカウントを選ぶのが分かりやすいでしょう。
アカウントごとの主な用途の目安は以下の通りです。
- パーソナル:個人利用・買い物・非ビジネス目的の送受金(商用利用:×)
- ビジネス:個人事業主・法人・副業などの商用利用(商用利用:○)
※利用できる送金・受取機能は、居住国やアカウントの条件・本人確認状況によって異なります。
2. 個人(パーソナル)アカウントでできること
パーソナルアカウントは、主に個人として支払いを行ったり、営利目的ではない資金やり取りをしたりする際に利用します。
できること
- ネットショップやサービスでの支払い:クレジットカードや銀行口座から決済できます。
- 海外サイトでのショッピング:相手にカード情報を渡さずに買い物が可能です。
- 個人間の送金・受取:割り勘や仕送りなど、非ビジネス目的での個人間送受金が利用できます。
- 非ビジネス目的での受取:個人的な資金の受け取りなど、商用目的ではない支払いを受け取れます。
3. 個人アカウントで商売をしてはいけない理由
「個人アカウントでもお金が受け取れるなら、副業やハンドメイド販売でも使っていいのでは?」と考えてしまいがちですが、これには注意が必要です。
PayPalのユーザー規約では、パーソナルアカウントを商用目的(商品やサービスの販売代金の受け取りなど)で使用することが禁止されています。
もし個人アカウントのままハンドメイド作品の販売代金や、Web制作・イラスト制作などの受託報酬を受け取り続けていると、規約に抵触し、取引や資金の利用に制限がかかる可能性があります。
商用目的でPayPalを利用する場合は、ビジネスアカウントを使用しましょう。
4. ビジネスアカウントでできること
ビジネスアカウントを開設(またはアップグレード)すると、商用利用が認められ、事業に必要な各種機能が利用できるようになります。
法人化していない個人事業主、フリーランス、副業の方でも、ビジネスアカウントを開設することが可能です。
ビジネスアカウントでできること
- 商品・サービスの販売代金の受け取り:商用利用が認められており、商品やサービスの決済に対応できます。
- ECサイト・自社サイトとの連携:各種ショッピングカートやWebサイトにPayPal決済を導入できます。
- 商品・サービスの支払いリンク、ボタン、QRコードの活用:WebサイトやSNS、メールを通じて決済案内ができます。
- オンライン請求書の発行・送信:メールで請求書を送信し、顧客は届いたリンクからカード等で支払いが可能です。
- 事業者名の設定:顧客に表示される事業者名として、会社名・ショップ名・屋号などを設定できます。
- 複数ユーザー(従業員)への限定アクセス権限の付与:従業員に制限付きのログイン権限を付与して管理できます。
5. PayPalビジネスアカウントの手数料
PayPalのビジネスアカウントは、アカウント開設時の初期費用や月額固定費がかかりません。基本的には取引時の決済手数料が発生し、海外取引や通貨換算などでは別途手数料がかかる場合があります。
日本国内での標準的な決済手数料は以下の通りです。
- 国内取引の標準レート:3.60% + 40円/件
※海外からの支払いを受け取る場合や通貨換算を行う場合は、別途手数料が発生することがあります。また、手数料は変更される場合があるため、最新の料金はPayPal公式サイトでご確認ください。
月額固定費がかからないため、売上が発生していない期間でも固定の運用コストを抑えられるのが特徴です。
6. 個人アカウントからビジネスアカウントへ変更する方法
すでに個人アカウントをお持ちの場合でも、ビジネスアカウントへアップグレードすることができます。
変更(アップグレード)の流れ
- Web版のPayPalにログインする
- ※手続きはWebブラウザからPayPal公式サイトへアクセスして行うのがスムーズです。
- 設定画面からアップグレードを選択する
- 設定(歯車アイコン)内のアカウントオプション等にある「ビジネスアカウントへのアップグレード」を選択します。
- 事業者情報を入力する
- 事業タイプ(個人事業主、法人など)や、事業者名(屋号または氏名)、事業内容のカテゴリーを入力します。
- 本人確認(eKYC)手続きを行う
- 画面の案内に沿って、公的身分証明書(運転免許証、マイナンバーカードなど)の提出や撮影を行います。
※本人確認手続きには所定の審査が行われます。提出書類や登録情報に不一致があると、追加での確認対応が必要になる場合があるため正確に入力しましょう。
7. ビジネスアカウントから個人アカウントに戻せる?
ビジネスアカウントへ変更する前に知っておきたいのが、「元の個人アカウントに戻せるか」という点です。
原則として、一度ビジネスアカウントにアップグレードすると、画面上でそのまま個人(パーソナル)アカウントへダウングレードすることはできません。
もし将来的に「ビジネス利用をやめて個人利用だけに戻したい」という場合は、ビジネスアカウントを解約し、新たにパーソナルアカウントを開設し直す等の対応が必要になる場合があります。
個人用とビジネス用で使い分けたい場合は、最初から別々のメールアドレスを用意して、個人用とビジネス用で2つのアカウントを所有・管理するのも選択肢のひとつです。
8. 個人とビジネス、どちらを選べばいい?
自分に合ったアカウントを選ぶための判断基準をまとめました。
- パーソナルアカウントがおすすめな人
- ネットショッピングの支払いやサービス利用がメインの人
- 家族や友人との間でお金のやり取り(割り勘など)をする人
- ビジネスアカウントがおすすめな人
- 副業、フリーランス、個人事業主でサービスや商品の代金を受け取りたい人
- ハンドメイド作品やオンラインコンテンツを販売したい人
- 請求書の発行や、SNS・サイト上で決済リンクを使いたい人
商品やサービスの対価としてお金を受け取る予定がある場合は、個人事業主や副業であっても「ビジネスアカウント」を利用するのが適切です。
よくある質問(FAQ)
- Q. PayPalの個人アカウントでもお金を受け取れますか?
- A. はい、個人アカウントでも支払いの受け取り自体は可能です。ただし、商品やサービスの販売代金など、商用目的で利用する場合はパーソナルアカウントではなくビジネスアカウントを利用する必要があります。
- Q. 副業ならビジネスアカウントが必要ですか?
- A. 商品やサービスを販売して代金や報酬を受け取る副業であれば、ビジネスアカウントを利用するのが適切です。法人化していない個人事業主やフリーランス、副業をしている個人でもビジネスアカウントを利用できます。
- Q. ビジネスアカウントは無料ですか?
- A. アカウント開設時の初期費用や月額固定費はかかりません。ただし、取引発生時の決済手数料や、海外取引・通貨換算などに伴う手数料が発生する場合があります。
- Q. 個人からビジネスに変更した後、元に戻せますか?
- A. 原則として、ビジネスアカウントからパーソナルアカウントへの直接のダウングレードはできません。個人利用のみに戻したい場合は、新たにパーソナルアカウントを作成するなどの対応が必要になる場合があります。
まとめ:目的に合わせたアカウント選びを
PayPalでは個人アカウントでも支払いを受け取れますが、「商用目的で代金を受け取るかどうか」によって選ぶべきアカウントが変わります。
- 単なる買い物や個人間のやり取り 👉 パーソナルアカウント
- ネットショップ、副業、事業での代金受取 👉 ビジネスアカウント
ビジネスアカウントは初期費用や月額固定費がかからないため、商品販売やサービス受託を始める場合にも利用しやすいのが特徴です。利用状況に応じて本人確認などの手続きを済ませておきましょう。
最新の機能や設定の詳細はPayPal(ペイパル)公式サイトをご確認ください。



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